Nホール。
行きつけだったTホールは閉店してしまい。店長は新装した本店のTホールの店長をしている。
たまに顔を出しては出ないイヴを打ってはたぬ吉くんに。
そんなとき、新台入れ替えをやるとのこと。
しかも今回はフィーバーコーナーを半分以上入れ替えるとのこと。
やったるからオープン日来いよなと店長。
ほー。そこまで気合が入ってるってことは話題の新作でも大量導入か?と、期待していた。
元々1シマ入っていた黄門ちゃまを大量増台。ホールの約半分を黄門ちゃまにしやがった。
当時は黄門ちゃまが大流行していた。
わからないでもないがホールの半分はやりすぎでしょうよ。。。
残ったはんぶんは、たぬ吉くん、綱取り物語、クイーンに今回新台で入ったゴールデンバレリーナ。
役物権利タイプで1度大当たりすると次は役物が逆カイテンシテかかりやすくなるという2回権利モノだった。
新台入れ替え当日は全く出てなかった。
当時行きつけだった店は出ると有名なN。県内で一番大きなチェーン店で、今総台数2000台という、巨大なホールを建設中だという。
そんなNの地元店だが、あるとき母親と一緒に暇だからと行ってきた。
朝から行ったから、一回アレジンのモーニングやってみたいんだよねと。
アレジンは朝一は、何台か早く大当たりを引くことで噂になっていた。
うまいこと行けばワンコインでアレジン大爆発もありえそう。。。
朝一から行ったと言いながらも開店10分前。すでにアレジンはほぼ満席。1台だけ空いていた。
ま、1000円売ってダメならやめてパワフルでも打つかなくらいの気持ちで座ってとりあえず500円入れる。
隣のおっちゃんが話しかけてくる
【あんちゃん。その台ダメだよ。昨日10万でてるわ~】
なんかどっかで聞いたような話だな。。。僕はこんなのばっかり巡り合うようだ。
でも他に空いてないしね。1000円売ってダメなら次考えるわ~
なんて話しているうちに軍艦マーチ。
さーどうなることやら。
1回転目775ぴゅぃっ
2回転目337ぴゅいっ
あれ。。。これもしかして。。。
3回転目777ジャージャラジャラー
ほらっモーニングやん!
と、隣のおっちゃんを見るとそのおっちゃんも777。
【おーーー!結果オーライやなあんちゃん!】
なんていう、勝者の会話をしながら続けていく。10連荘。20連荘。おっちゃんは17連荘でストップ。
といっても、1回で6000円以上出た台だからもう10万近い。
王者余裕の缶コーヒーをもらう。
【あんちゃん止まらんなー!もう昨日1日の出玉より出てるぞ~こりゃ20連行けるな~!】
20連は余裕で過ぎて30連目に突入。
【あんちゃん、おっちゃんの台はダメだ。5は好まれたからやめるわ!頑張れや!】
ちょっと手が震えてきている僕。
結局47連荘でストップ。
自分の後ろは10箱。カウンターの前に30箱。
店員が来て【カウンターの前に30箱たまったのでポリバケツに移していいですか?】と。
当時はどの店も、いかに出てるのをアピールするかというので、ドル箱を底上げして箱の数を増やしてタワー積みするか、すごく大きな箱に球をラーメンのスープの寸胴のごとく入れたものを並べたりしていた。
Nは、大きなポリバケツだ。
30箱カウンターに行ったらポリバケツ、自分の脚元に10箱だから40箱出さないとポリバケツにならない。
また、そのお店は過去の歴代最高出玉TOP30が張り出されていて、ポリバケツ1個の8割ほどがNo1になっていた。
もうTOP3くらいの位置まで出ていたw
モーニングからの連荘の47連荘が終わった時点で15時過ぎだった。
母親が来て、夕食の買い物行かなきゃいけないから、あとでお父さんに仕事帰りにひらいに行ってやってくれって言っておくねと退店。さすがの出玉に母親も呆れていた。
父親が到着。
最初は自分の周りを見て10箱積んでいるので、お~よく出てるなぁくらいで行ってきた。
当時はカウンターに球が行っているとカウンター前にも球がありますみたいな札を指してくれていてそれに気づいて父が見に行く。
真っ青の顔して帰ってきたw
【お前どうなってんだ???】と。
父親がトリガーになったのか、ちょうど1回分程度飲まれたときに777。そもそもこれが最大ハマりで1箱分だ。
そこから10連荘。
1箱使ってまた10連荘。
合計67回のあたりで、19時。
もうさすがにだるいので帰ろうと。
ジェットに流す。
店員を呼んでやめますと。
ハイ了解です。。。あー。。。あんちゃんこれからが戦争やな~~~wなんて不敵な笑みを見せるホール主任。
そう。なにせ、ポリバケツ1パイに約30箱のドル箱の球を流さなければいけない。
ジェットカウンターを3つ使って流す。
それでも30分ほどかかっただろうか。
【はいあんちゃん。3枚に分かれてるけどカウンターでまとめてくれるからね。。。それにしてもスゲー出たね。ホールの記録だわ。名前のイニシャルだけ教えて?明日ここの1位に書くからね。】
実はこの最高出玉ランキングはこのあと5年ほど続けていたが最後まで私の出玉がTOPだった。
翌日。
そりゃ大量に勝ってしまったんだから、味をしめてまた行くに決まっている。
アレジンで5万負け。一度ミサイルという台をやってみたかったとやってみる。よくわからないまま5万負け。
あっという間に10万負け。
10万なんて負けたのはこの日が初めてだった。
怖くなって帰ってきたのが14時だった。
その翌日。
今日はさすがにNに行く気にならないな。。。と思って、Tホールに。新台入れ替えの黄門ちゃまで腹いっぱい弥七を外したのでちょっと行きたくなかったのだがたまにはいくらか落としてあげないとなと思って。
でもなーんとなくどれをやってもダメそうな空気。そもそも、黄門ちゃまが半分になったせいなのか何なのかわからないが全然人がいないw3人くらいしかいない。。
ありゃ―こりゃ終わったな。。。なんて思いながらふらふらしているとゴールデンバレリーナが目に留まる。
役物の入り口になっている左肩の釘が1台だけバカみたいに開いていた。
いや、これだれでも気付くだろ。。。でも誰も座ってない。。。あっそうか気付くも何も人がいないのか。。。
えっまじで?これまじで?
実は店長。地元のTホールにいたときもそうだったのだが、ハネモノの優秀台を作るときは極端なほど足の釘を広げることで優秀台にするタイプだった。
細かく釘をいじって気づかれないようにいい台を作るのではなく誰が見てもこれだけ空いてりゃそりゃ出るわなっていうのを作るのが好きな店長だ。
なるほど。。。じゃあこれは店長の意思だな。。。よしそうなら打とう。
座ったらカウンターの後ろの事務所から店長が飛び出してきた。
ほーやっぱり狙って開けたなw人が座ったのをカメラで見て確認しに来たな。。。
僕が座っているのを確認して肩で笑って引っ込んでった。
あれはよしお前ならいい。がんばれやってことだな。
動画を見てもらえばわかるがこの役物の入り口のところについている2つの釘。
普通は玉1つがやっと通るくらいにするのが普通で、普通の釘師なら、天釘から左側の風車周りを少しずつ調整して良し悪しを作る。
この命の通過口はほとんどいじらない。見てもわからないくらいの調整と上下左右の振り方で調整するのが普通だろう。
しかしあの店長はそんなこと関係なしに、2個同時に入るくらい広げやがった。そりゃ、近くに行った球はポコポコ入る。
普通の釘調整なら1000円で1発も役物に入れば優秀な方だと思う。
なので、1発はいれば手を止めて結果、行く末を見守って外れればまた打ち始めるのが普通。
しかし私が打ったその台は1000円あれば10個は入る。まるでハネモノの脚釘かと思うほど入るw
それで気付いたのだがこの台は保留がある。
バレリーナの脚元のあたり穴に入ると、下のドットランプが動く。
そのドットランプがあたりに止まると大当たりなのだが、このドットランプの始動は、保留する。
だから、球がポンポン入って、脚元のあたり穴にポコポコ入っても保留で溜まってくれる。まあフィーバーと同じ仕組みだ。
大体、1000円で1個程度が普通だから、役物の中で2個、3個同時に入っている姿なんてなかなかお目にかかれないのだがこの台は常にそういう状態。常に保留は4個だし、ドットは確か4/8約1/2で当選なんだから、保留がついたらほぼ大当たりだ。
もう台の傾きやら何やら、そんなこと全く関係がない。
1000円どころか100円分くらいで大当たりを引いてもうそこからは止まらない。打てば打つだけ役物に入るのだから、いつまでも止まらない。
ただ、一回一回の大当たり消化や大当たりまでに多少時間がかかる台だった。閉店間際まで売って17万ほどの勝ち。交換率はどの店舗より悪い交換率の店ではあったがそれでも17万円分ほど出た。
次の日に行くともうがちがちに締められていたのでやっぱり意図的に開けたんだな。
このころはスロットが本当に面白くなくてよくパチンコを打っていた。
パチンコはアレジンなど、アレパチによって大爆裂機時代を迎えていた。
アレジン、エキサイトはもはやどのホールも連日満員状態だった。
ドル箱も約1万円はいる横長の大型ドル箱が標準で置かれているようなそんな時代だった。
スロットは、クランキーコンドルなどの技術介入機が登場し、バーサス、サンダーV、ハナビと、強烈な印象を残す機種が登場。
ノーマル機でも勝てる代表格となっていた。
しかし、パチンコの一撃10万~20万という魅力にはなかなか勝てず、スロットは不遇の時代であった。
そんなとき、よく行くNの別の郊外店に行ってみた。
ここは春一番が設置してあり、以前に梁山泊が打ちに来た。
その際店舗は、どうぞ今日1日は思う存分打っていってくださいと、梁山泊に打たせたそう。
話では全員で100万以上出して帰っていったという逸話がある店舗だ。
そして、まだ春一はおいてあり、攻略法をできる方はどうぞやってくださいと堂々としたものだw
他にも春夏秋冬や、保留玉連荘機ではない方のパワフルパワフルVを入れていたり、
あまりほかの店には導入していないような機種が結構置いてあった。
また、綱取り物語に至っては台に座ると店員が来て【一回電源落としますか?】と聞かれる。
リセットサービスをやっていた。
もちろんハイ。を言う。地獄モードが否定される朝一になるならありがたい。(本当にリセットされているのかは不明だったが。)
そんなこんなの好サービスで、たまに言っていた郊外N店。
基本的にパチンココーナーばっかり言っていたのだが何かに導かれるようにスロットコーナーを見に行った。
ああ。やっぱりパルサーが2シマね。
あとは、お試しで入れたような見たことない機械ばっかだなぁ。。。
パネルに星条旗をあしらったビガーが入っていた。
たたずまい自身がもうすでにうさん臭さを醸している台だった。
その向かいはV10。筐体が同じなので同じメーカーだというのはわかるし、何かどう見ても絵が違うだけで同じものに見える。。。
メーカーはパル工業。1.5号機ニューペガサスで一世を風靡し、2号機3号機で裏モノの王者と化したパル工業。このあともう何台か出してあえなくフェードアウトするメーカーだ。
BARのデザインがもう何とも胡散臭い。裏モノでございという絵面にしか見えない。
ちょっと座ってみた。1000円でBIGを引いたがその後鳴かず飛ばず。あっという間に出たメダルを吸われた。
1000円だから。。。ってことですぐにやめた。
当時は裏モノっぽいなと思っていたけど、まだ4号機の裏モノ化は聞いたことがなかったので、裏モノっぽく作ってそういう裏モノ好きの客を寄せたいのかなくらいで思っていたのだが、実際はバリバリ裏モノ化していたようだ。
いよいよ4号機も裏モノが出回り始めて、3号機時代のようにアクの強い台が出てくるのかなと思っていた。
当時は家庭用ゲーム機でパチスロがゲームで打てるというゲームが結構出ていた。
私はもうあまりうつホールがなくなったスーパープラネットが収録されているゲームソフトを買ってきた。
そのソフトには期待の新台も収録されているという。
今になって思えばニイガタ電子のアラジンはサミーに行き、ニイガタ電子のリノは山佐に行くことになる。
当時はサミーと山佐は比較的近い所にいたのかもしれない。
そのゲームソフトの期待の新作というのは山佐の機種ではなくサミーの機種だった。
ゲームだけで見てもうさん臭さしかない台だったが実際に導入されている店舗で見てもやっぱりうさん臭さしかなかった。
やっぱり結果的には裏モノ化していった。
徐々に裏モノらしいという機種が出始めてきたころに、いよいよ4号機面白いじゃんと言わしめる機種たちが出始める。
それが先述のクランキーコンドルからユニバの三連V三兄弟である。
技術介入によって低設定でもプラス収支というのが売り言葉になって、その後は各メーカー技術介入機を投入し始める。
山佐については元々パルサーが技術介入機で、クランキーコンドルはパルサーを模して作った機種だ。
クランキー以上に技術介入レベルは高いがリプレイ外しもできた。
なので、ここにきてまたパルサーが再着目される事態となった。
山佐が新台の営業に行っても、パルサーを外してもらえないと嘆いていたほどだ。
技術介入機の登場で、裏モノ化に拍車がかからずブレーキがかかった。
そして、いよいよスロット時代の幕開けとなる。
パチスロ青春日記
Tホール
当時は世のパチンコ屋さんは10時開店が普通だった。
ほとんどどの店も10時に開店。一斉にマイクアピール
【いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。はい。朝一フィーバー●●番台!おめでとうございます!モーニング無制限GETです】
といったような派手なマイクアピールがどんな大型店でも当然のようにやられていた時代。
スーパープラネットを打ち込みまくっていた僕。
たまに庭にしていない店に行ってもまずはスープラがあるかどうかを確認する日々だったが、スープラも時代とともに古くなってきて、設置台数も少なくなりつつあった。
パチスロのほとんどが4号機に移り変わってきた94年。
3号機で生き残っているとしたらスープラがほとんどで裏モノ化した機種はほとんど消えていた。
それでもたまにガッツリと裏モノ3号機を入れて営業していて、警察の検査が入って1か月の営業停止処分をくらうお店なんて言うのも結構あった時代だ。
土星を好んで打っていた私にはカエルはちょっと違和感しかなかった。
4号機になって登場したニューパルサーはスーパープラネットと入れ替わりで導入される店舗が多かった。