いよいよキャラクター考察最後の記事となります。
真希波・マリ・イラストリアスです!
見た人のほとんどが衝撃を受けた。。。
マリは新劇場版【破】で初めて登場するいわゆる新キャラの一人でした。
真希波・マリ・イラストリアス。
当初、突然二号機に搭乗したりするので、マリはアスカの血縁ではないか、母親ではないかなどといわれていました。
実際はマリとアスカの関係については深く語られていないので血縁関係、親子関係かどうかは不明となっていますが、シン・エヴァでも関係がありそうな気配を漂わせています。
アスカが使徒化し、そして、第13号機に取り込まれそうになったときに、姫ではなくアスカと、叫びます。
ちゃんやさんなどの敬称もつけず、あだ名でもなく、アスカと叫ぶあたりは、親子・兄弟のような愛情を感じずにはいられないと思いました。
それはさておき、最終盤、マリがシンジに向かって、私も行くから待っててといい、シンジがそれを受け止め待ってると答える。
というか、アスカとマリの出撃直前にシンジに逢いに行くシーン。このあたりからアスカのシンジへの想いからマリのシンジへの想いに少しシフトしたような描写に替わりましたね。
愛や恋といった感情なのかどうなのか、、、ちょっとわからないですが、少なくともマリはシンジを受け入れ、そしてシンジもマリを受け入れるそんな気持ちに見えました。
トウジはヒカリ(委員長)と、ミサトは加地と、ここまでは予想通りの既定路線ですが、どうやらアスカはあるとしたらケンスケと。。。といった流れで、駅のホームを見る限りではレイはカヲルとくっつくような描写でした。
そして、マリとシンジが…
エヴァパイロットたちの組み合わせは全く予想もできない衝撃でした。
実際くっつくのかどうか。。。などは描かれていませんが、アスカとシンジがくっつくような大どんでん返しはなさそうですし、少なくともマリとシンジは今後も密接にかかわっていく感じでした。
また、破で登場してQでヴィレ所属のエヴァパイロット、ヴィレのパイロットとしてはアスカとマリ二人しかいないわけで、本来重要なはずですが脇役に徹していたのでここにきて一気にヒロインの座をさらっていった感がぬぐえませんねw
キャラ設定
マリのキャラ設定は先述の通り様々な憶測がありました。
そもそもマリは、漫画にのみ搭乗するキャラで、しかも、飛び級で16歳とはいえ、シンジの母であるユイと一緒に冬月のゼミ生という設定で登場します。
名前や見た目は同じだけど、新劇場版のマリは別設定なのではないかなどといわれていて、それもあってアスカの母親のクローンではないかとかいろいろ言われていました。
が、結局シン・エヴァでの冬月との会話で、漫画版の設定のまま登場していることがわかりました。
おそらくその冬月ゼミにいたときに、ユイの提唱していたエヴァプロジェクトにパイロットとして乗りこんでエヴァの呪縛を受けたのか、もしくはユイの研究を引き継ぎ呪縛を受けたか、大学生の当時のまま肉体は変化していない設定なんだろうと思われます。
言われてみたら破で登場した時からシンジやレイ、アスカより少し年上に見える姿ですし、おそらく16か17歳で呪縛を受けているような設定なのでしょう。
シン・エヴァエンディング・・・呪縛が解けたのに一体何歳?
漫画版に登場するマリは、ユイやゲンドウの後輩で、飛び級で大学に進学した設定になっていて、おそらく16歳で入学している。
その後ユイがエヴァの基礎原理を考え自分がコアに取り込まれるときにはシンジを産んでいて、2歳か3歳くらいの時にコアに取り込まれている。
その前後に、マリも実験台になっていてエヴァの呪縛を受けていると考えると、18~20歳前後と考えられる。
見た目からして若いうちという可能性が高いので18歳くらいだろうか。
ここで、SNSあたりでいろいろ言われている
結局、マリの正体はわからずじまいなのね。
実年齢はユイと同じぐらいだから50歳こえてるよね。
なのに、若さを維持してるのはなぜ?
ヱヴァの呪縛とけたはずなのに??— 神無月うたぎ@FANBOX開始しました! (@uta_kannnazuki) August 18, 2021
これは呪縛が解けたら実年齢に戻るわけではなく、呪縛で凍結されていた加齢が解除されその時点からまた加齢が進むのではないかと考えられる。
エンディングのシンジは明らかに14~15歳ではなく、20歳代以上になっている。
恐らく23~25歳あたりか。ということは、約10年近く経過していて、そうなるとマリは18歳前後で呪縛を受けたと考えると、28歳前後か。
アニメだし、十分そのくらいの年齢に見える容姿だったと思う。
エヴァの呪縛は加齢しなくなる現象からその呪縛が解けたらそこから加齢が再スタートする。
そこまでの経過年数は関係がないということではないだろうか。いわゆるウラシマ効果に近いものがありそうだ。
冬月との会話
シン・エヴァで深く考えさせられたのは冬月との会話でしょう。
まず、お久しぶりですね冬月先生というマリの言葉で先述の漫画のマリ設定がほぼ確定します。
マリはやっぱり漫画版に出てきたマリそのもので、序の時点で登場はしていないけど、ユイやゲンドウが大学生時代からエヴァの近くにいて、その後もユーロネルフあたりでいろいろ動き回っていたんだろうということまで想像できてしまいます。
考えてみればシン・エヴァンゲリオンはすべてのエヴァに決着をつけるという作品で、実際にレイとシンジの会話でネオンジェネシスだと言っているとき、背景にTV版のタイトルがすべて映し出されたり、旧劇場版などが映し出される。要は、エヴァンゲリオンという作品すべてをとらえてシンジはさようなら、全てのエヴァンゲリオンをやったのだ。ネオンジェネシスをやったのだ。
だから、TV版、旧劇場版には登場していないマリを登場させ、昇華させてやるためにも登場させなければいけなかったのではないだろうか。
マリのネルフ所属やヴィレ所属については、まず、マルドゥックの報告書はある程度についてはおそらく加地が自由に書けたものと思われますので、マリをねじ込んでユーロネルフに忍ばせることもできたでしょう。
おそらく加地とは昔から繋がっていて破の時点ですでにヴィレ創設に向けて動き始めているのでしょう。
アスカのコネメガネという呼び方。
これは2つの説があると考えられる。
一つはヴィレに加入できたのは加地の紹介で、それを知るアスカがコネで入ったからコネメガネと呼んでいるという説。
もう一つは、破の際、2号機の登場して使徒と戦うがあえなく負けてしまう。この時アスカは使徒が体内に取り込まれた状態で封印柱が並ぶ中で意識のない状態。
しかし、一瞬映るのだが、あるし―んでその部屋にはすでにアスカがいない映像が一瞬映る。意識が回復したのか使徒の方が前に出てどこかに動いたのか、何にせよ破の終盤でアスカは再度動き始めている。
破から、Qの間の空白が14年もあるのでその間に意識回復、マリとどこかで知り合って、加地とミサトが作ったヴィレに所属、マリを紹介してマリをヴィレに入れるという可能性も考えられる。
こうなったら、自分のコネでヴィレにはいたんだからコネメガネと呼んでもおかしくない。
このどちらかであろう。
そして、冬月の言葉。【イスカリオテのマリア】。元ネタは、イスカリオテのユダとされるそうです。
ユダがキリストを裏切った場所がイスカリオテという場所だったことからちなんで裏切り者のことを差す言葉だそうです。
そうすると、イスカリオテは冬月的には裏切り者という意味を込め、そうなるとマリアというのはキリストがらみでは二人のマリアが想像される。
1人はキリストの母である聖母マリア。もう1人はキリストの妻とされるマグダラのマリア。
シンジが漢字で書けば神児や神子であると考えた場合、マイナス宇宙から神の子を聖母マリアのごとく救うというふうにも考えられるし、最後のエンディングで手を取り合って走っていく様を見ると、妻であるマリアのごとくも見える。
エヴァお得意の二つの人物をかけているのかもしれない。
イスカリオテが裏切り者という意味を込めて付けているのであれば、これはしっくりくる。もともと冬月教授のゼミ生であり、ユイと一緒に形而上生物学を学んでいたのであれば、エヴァの基礎理論を学んでいたことになり、その後冬月とゲンドウが作っていくゲヒルンやネルフに反発しヴィレに入っていることからも冬月から見たらイスカリオテなのだろう。
そして、リツコ同様この先を達観ししてしまっている冬月にしてみたら、神の子を救い妻となるマリアに見えていても不思議ではないだろう。
また、マリもそのあだ名に拒否反応を示すわけでもなく、貴方から見たらそうでしょうねという感じで受け入れています。
ちなみにQの公開から1年後、現実のこの世の中では、新約聖書の翻訳が発表され、その新約聖書にはユダはキリストの一番の理解者で、あの裏切りもキリストに指示されてやったのではないかという翻訳が発表された。
そうなると、このイスカリオテというのも、冬月やゲンドウ、ユイの一番の理解者でなおかつ形式上は裏切っているという深い意味もあるのかもしれない。
シン・エヴァ製作にかかわる人たちが、Q公開直後に発表されたこの新約聖書の解釈を見ていないわけがないのでそうも考えられるのです。
やっぱり聖母マリアかな?
アスカが第三村からヴィレに帰艦してマリに再会する。
2人は一緒にシンジが幽閉されたような周り中に爆弾を付けられた部屋で同居しているようだ。
本が立ちならぶその部屋でアスカは携帯ゲームを始める。マリがきく。【ワンコ君はどうだった?】と。
アスカはシンジのことをマリにこういう【ガキに必要なのは恋人ではなくて母親よ】と。
今になって思えば、アスカはこの時悟ったのかもしれない。シンジには恋人や嫁の候補になる自分ではなく、年上で母親の代わりになれそうなマリがシンジにはふさわしいと。
この言葉がそれを示唆しているのなら、達観している冬月副指令だから、シンジの聖母マリアという意味を込めてイスカリオテのマリアといっていたのかもしれない。と考えた。
そんな冬月は、マリに抵抗することも無く、Markシリーズ9~12号機をマリに明け渡し、マリは8号機に捕食させることでオーバーラッピングしていく。
8号機は最後は8+9+10+11+12号機ということで天使の輪っかみたいなやつがいくつ出てるのかわからないようなしっちゃかめっちゃかな機体に乗ってマイナス宇宙に向かいシンジを救い出します。
オーバーラッピングエヴァに乗るマリは、そのしっちゃかめっちゃかさも含んでマリらしいと言わざるを得ません。
実はシン・エヴァ冒頭アバン1で、ユーロネルフ本部から調達したのは2号機のための部品(ニコイチ型。ニコイチの相手は8号機ではなくJA02だった=原子力が動力ってことですね。)だけではなく、この8号機をオーバーラッピング対応型にするためのパーツを調達しています。
ユーロネルフは、おそらくマリや加地が中心となっていて、ユーロネルフと言っているが、実はヴィレに寄った組織で、こうなることを予想していたのではないだろうか。
リツコはそれすらも予想していたように見受けられます。(もしかしたら聞かされていたのかもしれませんね。)
シン・エヴァを見終わって、もし誰かと誰かがくっつくのなら、シンジにはマリのような明るく天真爛漫な子があっているのかもしれませんね。(そう思い始めている自分が少し怖いw)
アスカがシンジの、そうなのか。。。と思って今まで、25年間見ていましたが、実際アスカにはいろいろな影があり、孤独で寂しいのが嫌な性格を何度も描写されていて、シンジとアスカがくっつくと多分いいことがなさそう。。。。と、そんな危険も見え隠れしていたのも事実です。
シンジ(神子=神の子=キリスト?)にマリ(マリア)か。。。今思えば名前でもう示唆してたのかもしれないですね。。
また、最終盤のBGM。これは、【もろびとこぞりて】でしたね。
簡単に訳すと、みんな!主(キリスト)が降り立ってきたぞ!っていう解釈の歌です。
主にクリスマス(イエス・キリストの誕生日)に讃美歌として歌う歌ですね。
だから、シンジなのか、ユイなのかゲンドウなのかわかりませんがここで主が誕生します。っていう意味がこもっているのでしょうかね。
であれば、マリアは聖母マリアに近いのか。。。でも、シンジがキリストの扱いなら、聖母というより妻マリアの方がしっくりくる気がする。。。
でも、シンジとマリ。この二人はきっとうまくいく。。。と思わせるところもいっぱいありますよね。
マリのおおらかさでシンジのすべてを受け入れ、シンジの繊細さはマリにも心地よく響きそうな気がします。
子供ができたら、子どもにマリは自分をかーちゃんと呼べと。シンジはお母さんでしょと。そんな小さな夫婦げんかが目に浮かびますね。
まとめ
終わってみたら、マリの存在でエヴァンゲリオンという物語はずいぶん救われるような格好になった気がします。
ユイとほぼ同じ年齢ながらにエヴァの呪縛で見た目はシンジたちとほとんど変わらない。
こんな大人が送り込まれていたのか。。。
ほとんどすべてを知るエヴァパイロットに子供たちが救われていく話になりましたし、最後はマリが救いの女神マリアとして救ったわけです。
なるほどね。。。エヴァという物語は神話を元にしたお話しでしたね。。。なるほどー。