F1ロシアGPは、バルテリ・ボッタスの優勝で幕を閉じた。
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— Formula 1 (@F1) September 27, 2020
ルイスハミルトンがスタート練習許可されていない場所で2度行ったということでレース中に10秒加算ペナルティを受けた。
レース中にこのペナルティを消化し、マックスフェルスタッペンの後方3番手でゴール。
メルセデスチームは1・3位とペナルティを受けたにもかかわらず2代が表彰台ということになった。
相性の悪いロシアで2位表彰台HONDA
レッドブル・ホンダはハミルトンのペナルティにより2位へと浮上、その後、ボッタスに追いつけず、ハミルトンの猛追を避けつつ2位となった。
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決してレッドブル・ホンダが弱いわけではないのだが、メルセデスには到底かなわないという位置づけで、2020年度は、メルセデスが圧倒的に強く、2位のレッドブル・ホンダもそのほかついていけるチームが現状ではおらず、3番手にピンクメルセデスといわれるレーシングポイント、復調気配のマクラーレン、フェラーリPU勢の不振で一躍トップ3へと昇ってきたルノーといったところに、アルファタウリ・ホンダが迫ってきているという情勢だ。
昨年まで3強の一角とされていたスクーデリア・フェラーリについては2020年度はPUの不振から、予選でもP2落ちが目立ち、ポイント上は3番手争いを演じているがマシンパフォーマンスは現実としてかなり下位に位置すると考えられる状態だ。
フェルスタッペンのチャンピオンの可能性は?
マックス・フェルスタッペンは本年ワールドチャンピオンになることができればF1史上最年少チャンピオンとなるのだが、現状ではかなり厳しいだろう。
いつかはチャンピオンになる逸材だが、こと2020年度に限ると、ドライバーとしても現在最高の状態といえるルイス・ハミルトンに、現状最強で資格が見えないメルセデスチームの組み合わせには到底勝てそうもない。
決してレッドブルが弱いわけではなく、メルセデスチームのマシンの完成度と、チームメートのボッタスをも寄せ付けない神がかってきたハミルトンが強すぎるのだ。
ほとんど死角らしい死角が無く、ハミルトンについてはすでに勝って当たり前、負けるとしたらチームメート、最悪でも表彰台というのが当然という状態になっており、レース以外の要素でのインシデントでもない限り、どう見ても圧倒的に強いチャンピオンとなることが確実視される情勢だ。
レッドブル・ホンダは来年以降チャンピオンチームになれるのか?
少なくとも、今年のものをそのまま使うと言われている2021年は相当厳しいだろう。
そのまま使うと言っても多少は進化するだろうが劇的な進化というのは難しいと考えられる。
しいて言えば2021年からPUをルノーからメルセデスにスイッチするマクラーレンチームはどうやっても今年と来年はPUが違うわけなのでどうなるのか全くわからない。
ルノーPUよりメルセデスPUが優れていると考えるのなら今以上の位置につく可能性は大いにあるわけで、そうなると、現在の1強+1+その他三番手争いという構図から、1強+2番手争い(レッドブル・マクラーレン)+4番手争いという構図に変わるかもしれない。
F1というのは、自身のチームだけが進化するものではなく、自身が進化するのと並行して他チームも進化する。
だから、レッドブルが進化したとしてもメルセデスも、マクラーレンも進化する。
大事なのは進化の度合いである。メルセデスやマクラーレン以上の進化をどれだけ遂げられるかがカギとなる。
しかし、2021年度は基本的に2020年度のままで突入する予定となっているので、大幅な進化というのはしづらいものがあり、よほど、タイヤがハマったとか、メルセデスチームが自滅してしまうような何かが無い限り、今年のままでいくことが予想される。
また、メルセデスチームとレッドブルチームの現状のマシンの力の差を考えると、レッドブルが劇的に進化したとしてやっと追いつく程度に見える。さらには、2020年度開幕直後にはレッドブルはシャシー・ボディワークの開発に失敗したといわれるほどだったので、そのコンセプトのまま引き継ぐ必要がある2021年度はかなり厳しい面もあるのではないかと考えられる。
では、レッドブルはもうチャンピオンチームになれないのか?と考えたとき、2021年度は厳しいにしても、2022年度は可能性が大いにある。
本来2021年度から大幅にレギュレーションが変更される予定だったのだが、新型コロナウィルス感染拡大の影響から、2020年度のF1開催についてはもはや規定を満たすために開催しているにすぎず、そのため、2021年度に2020年度を持ち越した感じがある。そのため2021年度から施行予定だった新レギュレーションを2022年度からとすることとなった。
大きくルールが変わるので、その時点では現状では、メルセデスチーム以外が浮上する可能性も大いにあると言われており、そのためもあって、2021年度からPUをスイッチするとしたマクラーレンが動いたという経緯があった。
実際新レギュレーションになると、メルセデス以外にも、レッドブル・ホンダ、ルノー、マクラーレン、そしてフェラーリも十分巻き返してくれて、今この順位付けは大きく変わる可能性がある。
それらを見越してドライバー市場も大きく動いており、まずはマクラーレンにリカルドが移籍することが決まり、空いたルノーの席にはフェルナンドアロンソがF1戻ってくることが決まっている。
フェラーリはルクレールを中心としたチームとするため、ベッテルを放出、そのベッテルは今移籍可能なチームの中では最も優勝に近いと言われているピンクメルセデス、レーシングポイントへ2021年から乗ることが決まった。
特にベッテルについては、2021年のボッタスの状況によっては、メルセデスへの移籍の可能性もある。
レッドブルはフェルスタッペンを中心としたチーム作りとなる形で、現状はアルボンガフェルスタッペンの支援に回ることもできない状態で、普通にレースをしていてもジュニアチームであるアルファタウリ・ホンダに負けてしまうケースも増えてきた。
アルファタウリ・ホンダで優勝を果たしたピエール・ガスリーが再度レッドブル・ホンダへ昇格しあるぼんと交代することになるのかどうかが焦点になりつつある。
クビアトがどうなるのかにも注目が集まっており、もし交代となるとF2で頑張っている日本人ドライバーが採用されるかもしれないという状態だ。
なににしても、メルセデスチームが2020年度のみならず2021年度も圧倒的に強いだろうと想定される。
しかし、その圧倒的な強さというマージンを持ってしまっていることがわかっているこの現状なので、メルセデスチームは来年の大半を2022年に向けてリソースを投入することができるので、2022年も優位であるのは変わりがなさそうな気もする。レッドブルやフェラーリ、マクラーレンあたりがそのあたりをどう考え2022年度と2021年度のリソースの振り分けを行うかが将来に向けての成果も変わってこようというものだ。
2022年に向けて各チームがどう考えていくのかが楽しみだ。