MT4やMT5を稼働させ常時接続状態でFX自動売買を行う際には常設マシンが必要になります。
自前のWindowsパソコンではダメなの?
結論で言うと、【ダメ】だと思います。
理由は、ほとんどのPC、家庭・業務用PCというのはWIndows10です。(WIndows8や7も同じだと思ってください)
これらが悪いわけではないのですが、家庭用PC搭載のWindowsは、セキュリティアップデートが、基本的に自動処理となっており、Windows10に至っては基本的にこの自動アップデートを切れないことになっています。(無理やり切ることは可能だそうですが。。。それはそれで正しいのかな。。。)
自動でアップデートがかかり、そして、自動的にWindowsを再起動してしまいます。
自分が見ていない間に再起動がかかり、そしてWindowsが立ち上がってくれたのはいいけどよく見たら、MT4が起動していない。。。これが良くあります。
チャートを見て、これは、良いトレードができているはずだと思ったら立ち上がっていない。。。
あーこの動きは損切発動してるな。。。損切処理が発動してるからこれ以上のマイナスはないはずだ。。。と思ってみたらMT4が起動していなくて損切決済も発動しておらず、想定以上のマイナスが発生してしまった。。。
などということもあります。
なので、こちらでアップデートができるマシン、常時(24h/365days)通電しており、停電やネットワーク切断も起きにくい環境でマシンを運用する必要があります。
サーバールームがあればそれでもよし
もし、あなたの用意できる環境にサーバールームのような環境があるのなら、それでもOKです。
温度管理・電源管理・ネットワーク管理が常時接続環境に対応できる設備です。
消火設備もただの消化器ではなくハロゲン消火器などを用意しておく必要があります。
普通はそんなの用意できませんよね。また、本業がサーバー屋さんならまだしも、本業が投資家であればなおのことです。
クラウドサービス
MT4やMT5を運用しようとすると必ず目に留まる名前があります。それが【VPS】です。
これは、『VirtualPrivateServer』の頭文字をとった言葉で、日本語に訳すと仮想専用サーバーです。
わかりにくいですねw
VPSとは、専用領域を仮想的に割り当てて貸してくれるサービスです
VPSとは、1つのマシンに複数のOS(Windows)をインストールし、その1つの領域を間貸ししてくれるサービスのことを挿します。
ようは、マシンは共有していますがあなたがお使いになるエリアはあなた専用のマシンとして設計されています。
なので、Windowsを借りたのであれば、そのエリアに、Excelやワード、イラストレーターなどをインストールしてお使いいただけますし、そのソフトはあなたしか使えない領域にインストールしていることになります。
逆に言えばお隣さんがイラストレーターをインストールしていても、貴方は使えません。
専用的に使える仮想空間を借りるということです。
これぞまさにクラウドなどといわれるものです。
VPSのWindowsは基本的にWindowsServerです
VPSで、Windowsを借りるとWindows10ではなく、WindowsServerというOSがインストールされた領域になります。
これはほとんど同じではあるのですがサーバー用のWindowsということで、安定性が高く、常時接続環境に向いているOSといえます。また、このWindowsServerに、MT4やMT5をインストールして動かすことが可能です。(実際に運用中です。)
WindowsServerなら、アップデートが自動ではない
WindowsServerは、サーバー用途のOSなので、基本的に自動で何かをするというものが一般向けのWindowsより少なくなっています。
一番の代表例はアップデートです。
一般向けのWindowsの場合、原則使用時のみ起動することが前提で作られていることもあり、電源のON/OFFが頻繁です。
なので、自動的にインストールを行いますし、利用中にアップデートが走って、再起動が必要になった際にはいったん確認画面が出ます。
その確認画面は、今すぐ再起動するか、電源OFFにする際にアップデートを走らせて終了するかという選択肢です。
選択しない場合、約30~1分程度で自動的に再起動処理が走るように作られています。
これが、サーバーになると、アップデートを行うこと自身も手動になります。
これは、サーバーというのは基本的に常時稼働であることが前提で、一般用途の真逆になるからです。
なので、勝手に思わぬタイミングでアップデートが走ってしまうと、業務に支障をきたす恐れがあるため、基本的には自分で明示しながらアップデートを書けるように作られています。(自動設定にすることも可能)
ということで、MT4を動かす際にはWindowsServerで稼働させ、週末などにアップデートをかけ再起動をするという流れでいかないと、平日の真昼間に再起動がかかったせいでトレードが上手くいかなかったなどということが起きかねないわけです。
VPSサービスはどこがいいのか?
ちょっと前までは手が届く価格帯のサービスは海外にしかありませんでした。
が、最近は日本語圏のサービスでもずいぶん安くなり、まだまだ初心者のうちからでもちょっとしたコストで導入が可能になりました。
さくらインターネット
さくらインターネットは国内でも有数のサーバー事業者です。
そのさくらインターネットのVPSサービスにはWindowsOSでのVPS提供も含まれています。
こちらのメリットはディスク領域がすべてSSD化されているところです。
SSDとは新しいハードディスクといえるもので、従来のHDDの数十倍~数百倍の読み書き速度であると言われています。
必然的にCPUやメモリが低スペックでもディスクのリード・ライトが早いのでいいパフォーマンスを出してくれます。
HDDタイプのVPSより2スペック落としても十分な処理速度です。
メモリ2~4GB程度のマシンで十分MT4は稼働します。
GMOクラウド
GMO社は、国内最大のサーバー事業者といえます。
こちらのVPSサービスにWindowsOSのVPSサービスもあります。
なにより低コストです。
ただし、さくらと違いディスク領域がHDDなのかSSDなのか明確ではありません。
なので、メモリは最低4GB以上のプランを契約しないといけませんが、何しろ大手サーバー業者の中では最安値クラスです。
信頼と安心は、ぴか一ですから、よくわからない方はGMOが良いのではないかと思います。
AWS
私はAWSで稼働させています。
AWSとは、Amazonが提供するクラウドサービスの総称です。
このなかにLightsailといういわゆるVPSのようなサービスがあり、このサービス内にWindowsOSでの提供もあります。
こちらのメリットはまず何よりも、Amazonという、巨大企業が提供するクラウドサービスであること、次に、さくらと同じディスク領域がSSDであることです。
さらに大きなメリットは、最初はぎりぎりのスペックで初めて、規模が大きくなったり開発用のマシンが欲しい時に、スペックアップが可能なこと、大きなマシンも1か月単位で1クリックで領域を作成できることです。
すべてが自動化されているので、問い合わせが無い代わりに、1次的なエリアなどを作るのも大変容易です。
また、EC2といわれるクラウドサービスであれば1日単位の課金なので1週間、集中してEAを開発したいときなどに、大きなスペックのマシンを1週間だけ借りる、1週間なのでローコストに済ませることができる
といったような使い方も可能です。
ただし、こちらは日本語と・英語がまだ混じっているような状態なので、ある程度自分で理解しながら使わないといけないです。
要注意!CPUバースト機能
AWSのサーバーを利用していると、極端にパフォーマンスが落ちることがあります。
これは、通常時、CPUの使用率に持続可能なゾーンというのが設定されていて、20~30%以下のCPU使用率に抑えておく必要があります。
そして、そのゾーン以下で運用した時に、1時間で最大4%程度のCPUリソースの貯金のようなものができます。
その貯金を使うと、CPUをハイパフォーマンスエリアまで使うことができます。貯金は満額で約300分程度まで貯金できます。
ぶっちゃけLightsailのWindowsServerは、他のサービスと比べると半額程度安く手に入ります。
その代わり、CPUの使用に制限を付け、CPUの使用率を抑える必要があるようです。
とはいえ、このバースト機能があるので、ソフトのインストールや●時間おき、◇日に1回数十分の重い処理みたいなものの場合、バーストキャパシティの貯金を使ってCPUをハイクオリティなレベルまでつかえます。
例えばSEO用の検索順位をチェックするようなツールを定期的に実行したいとか、そういう時にはそのチェックしているときに重い負荷がかかりますが、動いていない時はベタなぎのはずです。
どこかで集中して負荷がかかるような使い方をするサーバーなら、AWSは安価にハイスペックなマシンを利用できます。
CPUの使用率以内ならということになるので、一概には言えませんがFXの自動運用のような1日中稼働させるようなソフトを動かす場合はあまり向いていないかもしれません。
(とはいえ今私はじっけで使っていますがギリギリ間に合う、貯金もできるレベルで運用できていますが。。)
なににしても、100%の貯金ができてしまえば約6時間CPUを100%の状態で使うことができますから、貯金することがまず大事です。
平均してみたら10%以下程度の使用率で収まるような使い方ならお釣りがあるでしょう。
20%未満なら貯金が勝る計算になりますから効率化を図ればぎりぎりのラインでも運用はできるかと思います。