【さらばすべてのエヴァンゲリオン】という副題のもと公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版:|┃』。
早速見てきました。
今回は観覧した感想と、予告編との答え合わせを中心に記事を書いてみました。
予告編はどんなシーンの切り取りだったのか
まず、予告編と本編を比べてみました。
それにしてもよくできた予告編ですね。
大事なところも入れつつ、様々な憶測が呼ぶようなシーンをうまく切り取っています。
この予告編は秀逸だと思います。
もくじ
予告編から読み解く、シン・エヴァ予測記事
私が劇場版を観る前に、予想したのはこちらです。
まず、私のシン・エヴァというか、エヴァンゲリオンの世界観はこのような予測でした。
<<TV版→旧劇場版(サードインパクト)=新劇場版(セカンドインパクト)・序・破→14年前の旧劇場版の生き残りと新劇場版のシンジが搭乗する新劇場版Q→シン・エヴァ>>
と考えた設定でした。
しかし、答えでいうと、序の時から見て14年後の世界がQであり、ヴンダー搭乗員もどうやら序からのキャストでTV版の登場人物は基本的に登場していない設定だったように見えました。
ただ、シン・エヴァンゲリオン劇場版はサブタイトルの通り【さらば、全てのエヴァンゲリオン。】のままの構成で、それは、TV版、旧劇場版、新劇場版、そして漫画に至るまでここまでに通ずるすべてのエヴァに決着をつけに来た構成だったと思います。
新劇場版の舞台でTV版も旧劇も漫画もすべてにケリをつけた。そういう物語だったとおもいます。
そのうえで、まず、私が予告編を見て推測したものを改めて検証してみます。
シンジはシンジだった
私は旧劇のシンジと新劇のシンジが第13号機と初号機に乗って対峙すると予測していたのですがこれは全くもって違いました。
まさか第13号機の相手があの人とは。。。(これはまた別記事で書きたいと思います。)
川のようなシーン、魚が泳いでいるなど、新劇場版の世界ではありえないシーンが…
予告で流されたシーン自身には、そこまで深い意味を持っていないのですがうまく切り取られていましたね。
このシーン自体はそこまで深くはないですが、川に透明な水が流れ、魚が泳いでいること自体はすごく重要です。
本編でも語られていますが、地球の一部では、セカンドインパクト前のように普通に空気が据えておいしい水が流れていて、生き物がいる世界が広がっています。
そのような場所を作るのに、使徒封印呪詛柱が必要で、まさに、初っ端冒頭10分、アバン1で示されたように封印柱が動いているとある一定の範囲はコア化が防げるということになっています。
鉄塔がグルグル回っているシーンは。。。
これも本当にうまく切り取ってありました。
実際グルグル回っているシーンはたくさんあり、まあおそらくサードインパクト後には地球の物質の一部はあんな感じでぐるぐる空中で回っちゃうってだけのことのようでしたが、あのような切り取られ方をすると、意味深に見えますよね。
白い鳥が飛び立つシーン
ほとんど深い意味はないと思いますが、もう少し大きな視点で考えると意味がないわけではないですね。
これは、また別の記事にしていきたいと思います。
制服のリボン
これが、誰しもが予想できなかったのではないかと思います。
服を着ている相手と腕の向きから着せている相手です。
SNS界隈で最も多かった予想が、アスカとシンジの子供に対してシンジかアスカが制服を着せているシーンという予測が多かったように見えます。
もしくはゲンドウ・レイでしょうか。
答えで言えばレイでした。が、着せている相手は誰一人充てられなかったんじゃないでしょうか。村のおばちゃんですからねw
しかし、このシーンはシン・エヴァの中ではかなり重要なシーンというか、レイ(仮称)の最後の良いシーンというか。。。
ミサトが見つめている3つの箱の集合体
これは予想している人も一定数いましたね。
私はオリジナルMAGI、各個の意思が込められた様々なMAGIの集合体だと思っていましたが、これは種でした。
加地リョウジ(父)が中心となって、地球の種の保存に努めた結果が、あの箱であり、各種ごとに3箱あるという設定なのでしょうか。
ミサトが見つめていたのはその種の一つであるすいかで、シールには、R.KAJIと書かれています。
これをもって、新劇場版の加地リョウジは、ゼーレやネルフの諜報部隊として動きながら、ゼーレが起こそうとしている人類補完計画によって影響を受ける他の種について保存し次世代へ受け継ぐためにヴンダーを作り自動航行可能な機体に、すべての種を保存するいわゆるノアの方舟だったということまで読み解けます。
またTV版でも新劇場版でも加地は常に種の保存について意識していたような描写が多く、その種の保存の一つに現在の人間(リリン)も対象だったのであろうことがわかります。
MAGIシステム
MAGIについては結果的にブンダーに搭載されているMAGIはコピーであることがわかります。MAGIコピーとみんなが読んでいます。
また、黒いブンダーのようなものは、ブンダー型の二番艦という設定で(実は四番艦まで出てきます。)同じ設計のようなので向こうにもMAGIコピーが搭載されていると推測されます。
オリジナルは旧ネルフ本部にあるのかすでになくなっているのか、ちょっとわかりませんでした。
アスカとマリの白いプラグスーツの装着シーン
これは一番語られていたシーンの一つではないでしょうか。
構図は、シンジとカヲルが第13号機に乗るときとほぼ同じということで、ダブルエントリーシステムのエヴァ2+8=Mark10への搭乗の示唆だとほとんどの方がいっていましたが、実際は全然違いましたw
単におそろいのプラグスーツだっただけのようですねw
アスカは<<純真無垢な白色。死に装束ね>>と言ったことを言っており、あのシーンはあのシーンですごく重要だったと思います。
そこにつながるシーンで2人が無重力っぽいところを行き来しているようなシーンが予告で流されますが、これは私の予想通りというか、ヴンダーは宇宙にいる設定でした。
大樹突入可能なモデル。というか、ATフィールドがありますからね。大気圏外から地球に突入することは容易にできたのでしょうね。
酸素問題もLCLガスで解決でしょうし。
ゲンドウのサングラスの謎
ゲンドウのサングラスに銃痕があり、誰が撃ったのかというのもかなり話題になりました。
リツコと予想している人が多かったように見えますが、理由は別にしてリツコで正解でした。
この後、とんでもない展開が待っているんですけどねw
防寒具の少女
見たことのない小さな少女でかつ、マフラーやらどうも寒冷地にいる少女の画が出てきました。
これも、様々な予想を産み出しましたが、多かったのはアスカの子供というよそうでした。
あまりにもアスカに似ていること、目が青いことからそう予想する人が多かったようでした。
次に多かったのが精神世界か回顧の幼少期のアスカという人も多かった気がします。
結果として後述の回顧でした。
またこのシーンのあとに流されるシーンでこれまた様々な憶測が流れているのですが。。。w
レイのシーン
レイがアンビリカブルケーブルのようなケーブルと一緒にLCLに使っているようなシーンが流れていました。
これも様々な憶測を呼びましたがそれほど深いシーンではありませんでした。
おそらくevaを象徴するようなシーンであり、実際の本編に大きく影響しないが予測が予測を呼びそうなシーンだということで選ばれたのではないかと思います。
ほんと、切り取りが上手いです。
鈴原サクラは誰を見ているのか
これが一番予想としてはみんなはずれたんじゃないかと思いますw
多かったのがトウジです。
何らかの理由で当時は意識が無く、Qのシンジのような保護カプセルで生命維持されていたのが何かのきっかけで当時が意識を戻しそうだというシーンではないかという予想が多かった気がします。
Qの最後、ダメダメシンジが最後に初号機に乗るほどにメンタルが復活するとしたらトウジやケンスケが登場しないとダメだろうと言っていた人が多く、実際の映画を見るとその通りでした。
しかしながら残念ながら、サクラが見ていたのは当時ではありませんでしたwww
まさかの『シンジ』でした。2回目ですw
そこらへんの作り方がまさにevaですけどね。
ミサトの腕に巻かれる血染めのバンダナ
これは私がクリーンヒットしたシーンでしたね。。。
一騎打ちの構図は予想できないと予想していたのですが実際は一騎打ちでした。なにせゲンドウは。。。。ですからねw
で、あのバンダナは加地が最後に付けていた遺品でした。
みんなが焦っているようなシーン
リツコが叫んでいたり、北上がすごい形相で叫んでいたり。。。
あれはなにを示しているのかも、様々な予想がありました。
北上がトリガーを握っているとか、リツコはミサトを裏切るとか言われていましたが、これも予告の切り取りマジックにやられているというかw
シーンとしては北上はやはりシンジに対して憎悪があり、エヴァに再度乗ろうとするシンジを引き留めに来ているシーンです。
しかし、このシーンがまた深い。。。
ここではみなまでいわないようにします。また別の記事で書いてみようかなと思います。
男子二人のプラグスーツのような…
まさかいよいよわき役だったネルフ本部クルーの二人がいよいよエヴァに?
みたいな予想をしている人も多かったですね。
シーンの構図もシンジ・カヲル、アスカ・マリとほとんど同じ構図です。
しかし全然違うシーンでしたw
これも本当にうまいところを切り取ってますね。
カヲルは…
まあ答えでいうと、リアルに復活はしませんでした。していないと考えられます。
が、死んだ設定の加地もカヲルも最後には登場し、結構重要な会話をしています。
あれは精神世界の話ではないのでしょうね。次の世界というかあの世というか。。。ここが混とんとしているのがエヴァらしいです。なにせ、生と死は等価値ですからね。
黒ヴンダー
先述しましたが、黒いヴンダーのような艦船は、ヴンダー型の二番艦でした。
本編では四番艦まで登場します。
簡単に言えばもうエヴァの大きさじゃ収拾がつかないから大型化した艦船になったみたいなイメージですw
8+2号機=10号機=Mark10
これについては8~9割の人が出てくると予想し、そして、その大半が予告に登場した顔がXになっているあのエヴァがそうだろうと言われていましたが
全然違いましたw
8号機は2号機とくっつかないし、あのXのエヴァはヴィレ側の期待ではなくネルフ側の期待だしw
ただし、Mark10は登場します。
2号機っぽい機体の正体
あれは弐号機でした。
ようは、Qで破損してしまった弐号機を修復するためにそのパーツがあるユーロネルフ本部、要はパリに行かなければいけなくて、そして、そのパリで復元するためのパーツや武器を調達。
で、一部で騒がれていたんですがJA-02の機体が描かれており、TV版からのオールドファンを喜ばせる演出をしやがってと言われていましたが、実はそのJA02が重要なパーツだったんですね。
あの弐号機、というか8号機も初号機も第13号機もなんですが、なぜかアンビリカブルケーブルを付けてないんですね。
Qの時は改弐号機はバッテリーで駆動していて、途中でバッテリーが切れて、アスカがマリに予備のバッテリーの投下を要請するシーンがありますからこの時点では内燃機関が無くバッテリー駆動であるのは確実でした。
が、シン・エヴァではもうケーブルも無く長時間動かすことができていて、実はこれ、JAリアクター、要は原子力駆動を取り入れた機体なんですね。
なんで、本編ではJAのような背中に燃料制御棒がボンボンと飛びてている形になります。
JAリアクターの採用などからもTV版が無かったことになっているわけではないことが示唆されています。
第13号機と初号機
予告編で最も衝撃的なシーンの一つが初号機と第13号機が一騎打ちをしているシーンでしょう。
当時からなぜかこのシーンだけちょっと陳腐な作りになってると言ってる人も多かったのですが。
また、戦っている場所がサードインパクト前の第三新東京市に似ていることから修復後の世界なのか第四新東京市なのかみたいな予想も多かったですね。
答えは全然違いましたw
また、搭乗員は誰なのかというのも大半の方がカヲル、シンジVSシンジ大穴でトウジ・ケンスケ、ネルフの男たちなどという予測がありましたが全部大外れですw
一部では予想している人もいましたが搭乗員はあの人でした。
しかも、ダブルエントリーなので、もう一人は。。。。
これが一番予想から外れたなって感じがしました。
槍
エヴァと言えば、槍が出てきてロンギヌスの槍がTV版からずっと登場してきて、新劇場版になってカシウスの槍というのが出てきました。
ロンギヌスとカシウスの槍は対をなしていてどうやらこの2つがそろうと世界はやり直せるらしいと。
この設定はその通りで、最終的には第13号機が3つの槍を手にしてやり直しはできなくして最後のインパクトを発動させようとするのですが。。。
アスカが櫓のうえで何かを見ている
木で作られた櫓の上から何かを俯瞰してみているようなアスカ。
私はこのシーンはエヴァ初号機と第13号機の戦いを俯瞰してみているアスカだと予想しましたが全然違いました。
ここまでのエヴァではまったく描かれてこなかったことが起きているので、これは見てくださいとしか言えませんねw
結論
予告編だけでは何も読み取れませんでしたw
と、言うか本当に大事なことが巧妙に隠されていますが、見る人の脳を刺激し、予測に次ぐ予測が起きるような予告編でした。
大変良くできており、さすがにコロナの影響で時間ができただけのことはあるなと思いました。