シン・エヴァンゲリオン劇場版を観てきました。
今回は式波・アスカ・ラングレーについて記事を書いてみたいと思います。
新劇場版と言えばアスカ
そう言っても過言ではないほど、クローズアップされていた感があるアスカ。
新劇場版からは名字を新たにし、式波・アスカ・ラングレーという名前でした。
式波に込められた名前の意味は。。。
当初、【破】から登場するアスカの名字が式波に変更された際に、公式発表としては、マリも登場することで、名字に統一感を持たせたいため、惣流から敷波に変更すると発表がありました。
おそらく大多数としてはその通りなのでしょうが、もう少し深く見ると、式波・アスカは、式波タイプのパイロット(クローン)だったことから、名字の【式波】にこだわったように思えました。
シン・エヴァ最終盤で、今まで私たちが見てきた式波・アスカは使徒化(第9番目の使徒)し、それを待っていたゲンドウが、オリジナルと言われるアスカを差し向け、式波は取り込まれ、第13号機へと引き入れられます。
この動きから、劇中で名字は出てきませんが、オリジナルのアスカこそTV版、旧劇場版の惣流・アスカ・ラングレーなのではないかと推測されます。
TV版の惣流にしてはいやにダークネスでしたが。。。wなにせ精神汚染からの廃人を経験していますし、量産型エヴァに突っつかれて内臓飛び出すくらいひどい目にあってますから。。。多少ひねても仕方ない気もします。。。
アスカは誰とくっつくの?
エヴァンゲリオンと言えば、誰と誰がくっつきそうか。それがまた一つの醍醐味と言いますか。
現実世界に近いリアリティを醸すのが恋愛模様ですね。
シンジはユイのクローンたるレイとはくっつけないだろうし、お互いに母性につながっているように見えますので、ここはないにしても、アスカとシンジは血統的なつながりはおそらくないので、シンジとアスカがくっつくと予想する人は多かったと思われます。旧劇場版でのシーンからミサトとシンジがくっつくことも想定されていましたね。
シン・エヴァンゲリオンはやはり、<<すべてに決着をつける>>ような構成となっており、この恋愛模様も、それなりに解説されています。
衝撃の展開??
まず、少なくとも、劇中で描かれるのは、アスカ・シンジ双方が14年前は少し好きだった想いがあったことを告白しています。
なので、当時は両想いだったことは間違いありませんね。
が、最後の出撃たるタイミングでアスカは、マリを引き連れてシンジの部屋へ。
そこで、そういう思いがあったことを告白し、出撃します。
ちなみにアスカはその直前白いプラグスーツを着込んだときにこれは死に装束だというような発言をしていることから、戻ってこれないという覚悟のうえでシンジに自分の想いを伝えに行っています。
また、その思いは14年前のものであり、シンジは14年間初号機の中に取り込まれており、体も心も14歳のままで、アスカは体こそエヴァの呪縛とやらで14歳のままだが、心は14年経過しているわけで大人になっています。
それを伝えることからも、今からどうこうなろうという気も無ければ、自分はこれで、帰ってこれないという覚悟のうえでシンジと面会したように見えました。
結局、アスカは、シンジとの精神世界でのやりとりでシンジからシンジ自らもアスカのことが好きだった想いを告白されることと、【ケンスケによろしく】とアスカに伝言を頼みます。
この言葉は深い意味を持ちますね。
シンジはアスカを追いかけない宣言を行い、アスカがもし帰るとしたらケンスケのところであろうとシンジは考えたということです。
アスカは<<バカシンジ>>と、少し照れたような表情で 返答しますがこれは、様々な思いから出た言葉なのでしょうね。
普段の怒りから出る言葉ではなく、愛をもって、情をもって魂を込めて言ったバカシンジなんだと思います。
ということで、アスカはもしくっつく相手がいるとしたら状況からしてケンスケであろうということになります。
劇中ではくっついている?いない?
まず、アスカとケンスケ、序・破・Qではそんな気配は一切ありません。
と、いうか、ケンスケ自身が新劇場版ではTV版以上に一般代表で、ストーリーの大筋にはほとんど絡んできません。が、シン・エヴァではヴィレの管轄下内で、ミサトができない地上の支援を行う重要な役割を与えられています。また、アスカの保護者的な役回りで衣食住を提供しているようでした。
そして、アスカは全裸でケンスケの前にも何の恥じらいも無くうろうろするし、ケンスケのことを<<ケンケン>>などと呼んでいます。
シンジがケンスケの家に来るまでは二人でいたことになるわけなので、同棲?ととられてもおかしくない状況です。
しかし、細かく見ると、考えると、どうも劇中ではお付き合いの関係にはなさそうな気がします。
そもそも、アスカはミサトの家でシンジやミサトと同居していたときも、シャツ一枚、下着一枚にエプロンなどという格好で普段からいたわけだし、シンジの部屋にパンツ一丁で布団に転がり込むような娘です。
また、バカシンジ、ガキシンジ、えこひいき、コネメガネといった、あだ名をつけて呼称する癖のようなものがあるのでケンスケをそのままケンスケというはずもなく、ケンケンと言っているからという理由でくっついたとは言えませんね。
また、幼少期の描画で、アスカが持つパペットに模した着ぐるみからケンスケが出てきて頭をなでるシーンなどは、恋愛というより父性、父と娘の関係のようにも見えます。
なので、あくまで式波タイプの保護者である可能性も大いにあります。
ただ、シンジの見立てとして、アスカはケンスケといた方がより良いと感じたということなのでしょうし、アスカもそれを否定しない所を見ると、まんざらでもないのでしょう。
劇の最最終版で、エントリープラグがケンスケの家の横にあってもぬけの殻になっているのはアスカがケンスケのもとに身を寄せた、要は最後にくっついたと考えるのが妥当だと思われます。
ただ、それも否定する方も一定数いて、その理由は最後の最後、駅のホームのシーンです。
エヴァの呪縛が解けて、大人になったシンジにだーれだと、目を隠す女性。
『胸が大きくてかわいい人』とシンジが答えるのだがそれは大人になったマリ。
(これについてはマリの記事で詳しく書こうと思う。)
その向こうで二人仲良く会話をしているのがレイとカヲル。たぶんここは、やり直しで進んだ世界の中ではユイ=レイ、ゲンドウ=カヲルで、くっついていると、私は想像しています。
(これは、精神世界の会話でカヲルと加地が会話をしており、加地が、渚総司令、渚司令と言い続けていて、カヲルはゲンドウのコピーなのではないかと推測した。)
で、左端にはアスカが一人で立っているということで、結局ケンスケとは恋愛関係にはなっていないと考えている人も一定数いる。
私はケンスケがこの後遅れてごめんごめんと入ってくるのではないかと考えている。
あのシーンにはエヴァパイロットだけを描きたかったのではなかろうかと。
そして、線路のように、様々な道を歩み始めたよっていうことなのではないかと思う。
まとめ
なににしても、アスカがシンジに向かってシンジのことが好きだったと告白したこと、そしてシンジがそれを正面から受け止めたことがまずは第一の衝撃でした。
もちろんわかっているんだけど、まさか本人が本人に向かって言うことになるとは。。。と思いました。
本当に終わらせに来たんだな。。。と感じました。
次は、アスカの相手は、あるとしたらケンスケであると絞られたことです。
これも衝撃でした。
あの駅で、大人になったマリとシンジがいちゃついた感じで最後手をつないでホームから出ていくシーンを見せられて、その後に、シンジがアスカがくっつくとは到底思えない終わり方ですからね。。。
そして、恋愛模様より衝撃なのは、2つ。
一つ目は、新劇場版のアスカはレイと同様、ネルフが用意したクローン(だと思われる)だったことですね。
これはQのあと結構そういう予想をしている人がいました。
なぜなら、Qの最後、アスカがこういいます。<<綾波タイプの初期ロットね。>>と。
綾波タイプというからには別のタイプもあるわけで。で、エヴァの世界でタイプ分けして作るクローンと言えばエヴァパイロットなわけで。
そうなると、レイ・カヲルそれ以外はマリとアスカとシンジです。
おそらくシンジはゲンドウの子供、ユイの子供という理由でエヴァに搭乗しているのでクローンを作る対象としては精神も弱いし、マリはどうもユイたちと同世代で、ゲンドウやゼーレの意図でエヴァに搭乗しているわけではなさそうですからね。だから、クローン化するような施設や研究に身を託すとは思えません。
そんな理由からもアスカはレイと同じクローンの可能性がささやかれていました。そして、それが的中するとなって、衝撃でした。
ある程度予測していてもその衝撃は、計り知れないものでしたね。。。
そしてもう一つは、結局アスカは痛い辛い思いを一身に背負うわけですね。
TV版・旧劇場版では使徒に精神を犯され、その挙句、量産型エヴァに食っちゃくちゃにされ片目を失って。。。
新劇場版では、第九の使徒に取り込まれ、左目に使途を封印しているんでしょう。
最後は、シンジが搭乗する直前まで地球の生命全てを背中に背負ってゲンドウと対峙するわけですから。
しかもクローンです。。。
こんな哀れなヒロインはなかなかいませんよね。。
だからこそ、エヴァパイロットではなく、シンジではなく。カヲルでもなく。一般人代表のケンスケとくっついて、トウジ一家同様、平凡でも幸せな家庭を築いてもらうのもいいのかなと思いました。
考えてみたら、中学生時代はヒカリとはずいぶん仲良しだったんで、近所でママ友としても今後も付き合っていければアスカにとっては最高な幸せな気がしてきました。